
ターコイズは、銅とリン酸分が反応して形成された鉱物で、銅の成分により独特の空色となり、これに鉄分が加わると緑色となる。ターコイズとは「トルコからのもの」という意味で、日本でもトルコ石と呼ばれているが、トルコでは産出せず、ペルシャ(現・イラン)で産出したものが、トルコ経由でヨーロッパにもたらされたためにその名が付けられている。
人類史上で最も古くから宝石として珍重された鉱物で、紀元前5500年頃から中東シナイ半島で採掘され、古代エジプトでは装飾品として加工されていた。主産地であるペルシャやアフガニスタンでも紀元前4000年には、既に大規模な鉱山があったとされている。さらに中国では紀元前2000年頃、北米でもアリゾナを中心とする南西部でナバホ族などが太古からインディアンジュエリーの装飾の1つとして用い、一部はアスティカやマヤ、インカ帝国へともたらされた。古代から空を写す青い色は昼間の象徴とされ、夜の邪悪な神から身を守る装飾品として用いられ続けている。東アジアでも昔はチベットから産出しており、ラマ経の法具などに多用されていた。